2021年2月2日 更新
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日本手話学会第34回大会
日程:2008年9月14・15日
場所:神戸研究学園都市大学交流推進協議会・大学共同利用施設 Unity
【研究発表】
日本手話の表現速度変化に伴う手の速度と動きの変化の分析
安ヶ平雄太・堀内靖雄・西田昌史・黒岩箕吾(千葉大学)
日本手話は強調表現や情動表現により単語の動作が変化することが示唆されている(1,2)が,手話の発話速度を変化させた場合にどのような現象が起こるのかについては,文献(3)でビデオ映像に基づいて,単語や静止の時間長に関する分析が行われているだけであり,手動作変化に注目した研究はまだ行われていない.
そこで本研究では,手話発話速度の違う手話文の腕の動作をモーションキャプチャシステムにより,収録•分析し,手話発話速度の変化と腕の動作変化との関係を明らかにすることを目的とする.
弁別的特徴を用いた指文字認識性能向上の試み
田畑 慶人(京都医療科学大学 医療科学部).黒田 知宏(大阪大学 基礎工学研究科)
発表者らは,かねてより指の形状を認識する機能を有するデータグローブ装置,Stringloveの開発を行っている.本研究では,昨年度本会にて原らによって報告された弁別的特徴の考え方を導入して,日本手話指文字を対象にStringloveの手形認識性能の向上を試みた.評価の結果大幅な性能向上が実現されたので報告する.
ミャンマー手話の分析のための予備的考察
森壮也(日本貿易振興機構アジア経済研究所 新領域研究センター主任研究員)
「似ている手話」とはどのように似ているのか
佐々木大介(北星学園大学/テキサス大学オースチン校大学院)
日本の聾者人口の推計
神田和幸(中京大学国際教養学部)・木村勉(豊田工業高等専門学校)・原大介(愛知医科大学看護学部)
日本手話の接続詞とうなずきの関係の分析
堀内靖雄・斉藤 涼子・亀崎 紘子・西田昌史・黒岩慎吾(千葉大学)・市川 窯(早稲田大学)
本研究では日本手話対話における後続うなずきと接続詞の分析を行なった.結果として,日本手話の話し手の後続うなずきは,うなずき単独で「話題化」「順接」「条件」「 ロールシフトを抜ける」という接続詞と類似した機能を果たしていることが示唆された.接続詞とうなずきの共起関係を分析したところ,前後を接続する接続詞が手指で単語として表現された場合,その単語と同期してうなずきが生じやすいが,否定的な単語に関してはうなずきが共起しないことが示された.
日本手話の手型に関する一考察:非CL 起源の手型をめぐって
小薗江聡・市田泰弘(国立身体障害者リハビリテーションセンター学院手話通訳学科)